蕁麻疹(じんましん) タイプに応じた予防と治療
蕁麻疹(じんましん)とは、強いかゆみとともに、皮膚が蚊に刺された時のようにみみず腫れになる疾患です。
皮疹の形は小さなものから地図のようにひろがるものまで様々で、出現する数も様々です。それぞれの発疹は数時間〜半日程度で跡形もなく消えるのが特徴で、体の色々な部分に繰り返し出る場合もあります。
蕁麻疹(じんましん)の種類
- 急性蕁麻疹
毎日のように繰り返し症状が現れる蕁麻疹のうち、発症して1ヶ月以内のもの。細菌、ウイルス感染などが原因となっていることが多いです。 - 慢性蕁麻疹
毎日のように繰り返し症状が現れる蕁麻疹のうち、発症して1ヶ月以上経過したもので原因が特定できないことがほとんどです。自分の血液中にマスト細胞を活性化させる自己抗体が存在する例があると言われています。多くは夕方から夜にかけて出現しやすく、ストレスで悪化傾向があります。 - 物理性蕁麻疹
温熱、寒冷、圧迫、日光、機械的刺激等により起こります。 - コリン性蕁麻疹
運動、入浴等の発汗刺激や精神的緊張(冷や汗)により出現、小児〜20歳代にピークがあります。 - アレルギー性蕁麻疹
即時型反応で食物、薬物、昆虫などに含まれる特定物質に反応して起こります。 - イントレランス
非ステロイド系消炎鎮痛剤、色素、造影剤、食物中のサリチル酸などで起こるもの、非アレルギー性。 - 血管性浮腫
口唇やまぶたが突然腫れ上がり、2、3日で消えます、通常は痒みがありません。
一般的に蕁麻疹というと、何かのアレルギーでは?と思われがちですが、原因の分からない特発性蕁麻疹の例が全ての蕁麻疹例の約70%を占め、アレルギー性のものは全体の約3%程といわれています。
蕁麻疹(じんましん)の検査
アレルギー性のものは血液検査や皮膚検査(皮内テスト、プリックテスト)を行うこともあります。
慢性蕁麻疹は異常がみつかることはほとんどありません。
蕁麻疹(じんましん)の治療
原因悪化因子がわかったものは、除去や回避とします。
抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬の飲み薬が治療の主体です。
慢性蕁麻疹、物理性蕁麻疹、コリン性蕁麻疹は症状が落ち着くまでの期間、内服を続けます。その後すぐに薬剤を中止するのではなく、徐々に薬の量を減らしたり、飲む間隔をあけていき、再発を確認しながら徐々にやめていきます。
また、一般的な薬剤で治療困難な場合には胃薬の一種(H2拮抗剤)やロイコトリエン拮抗薬を併用すると有効なケースがあります。それでもコントロールが難しいケースでは、ステロイド内服剤や免疫抑制剤を用いることがあります。
全身広範囲に皮疹がでている、痒みが強い、呼吸苦、腹痛・下痢、などの症状がある場合は抗ヒスタミン薬やステロイド薬の点滴をすることもあります。
市川市本八幡のふじた皮膚科クリニックでは、女性医師が丁寧に診察します。シミやワキ汗、巻き爪、アトピー、ニキビ、イボ、じんましんなどお肌の病気からお悩みまでお気軽にご相談ください。